空は暗く、いまにも雨が降り出しそうだ。足を一歩踏み出すと、遠くで雷鳴が聞こえた。
あなたが戸惑っていると、目のまえの大きな屋敷の扉が開いた。


ピピッ……、「侵入者」を発見しましタ。

おやおや、 ……「エス」、こういった場合は侵入者ではなく、お客様と呼ぶんだよ。

レスポンスプログラム、修正。「お客サマ」デス。

よろしい。……さて、

貴方が来ることを待っていたよ。 ようこそ……私の邸へ。さあ、早く中へお入り。……貴方を持て成す準備はすでに終えているのだから。

玄関から招かれたあなたは男に連れられ、食堂らしき場所へと案内される。
テーブルの上には数人分はあるだろう、豪勢な料理が並んでいた。


……温かい紅茶を淹れよう。 貴方は好きな席でくつろいでいるといい。

そう言うと、彼は部屋の向こう側へと消えた。
彼のすがたはもう見えない。さあ、どうしよう……?

いただきます  食べずに待とう