ある屋敷の入り口


……目のまえには大きなお屋敷。手には晩餐会への招待状……? ……ええと……、ここはどこでしょう……

ハスミー!!! ストーーップ!!!!


きゃっ!?

あなたは……いつもお会いする車掌さん? どうしてこちらに……?

ふう……、どうやら間に合ったみたいだ。

都月さんまで……!? いったいどういうことですか? これは夢?

ユメでもサルユメでもこの際なんでもイイけど、この屋敷はゼッタイダメ! 立ち入り禁止!

どうして葉純さんのところにコヒナタ邸の招待状が届いたんだ……、とりあえず、その招待状は詐欺のダイレクトメールとでも思っておいて。

ヒッドイよ、ツヅキ。こんなキケンなトコロにハスミをおびき寄せるなんて!

都市伝説に言われたくない……、あと今回は俺が招いたんじゃない……

ええと……? 私……?

ああ、細かいことは気にしないで。全部忘れてもらっていい。とにかくこんなところで立ち話なんて物騒だから、帰ろう。

そうだよ、晩御飯にはまだ早いよ!

そう……ですね。おふたりとも、ありがとうございます。迎えにきてくださって……

こちらこそ、ごめん。……葉純さんのことは巻きこまないように、しっかり伝えておくから。

……?

ホラッ、サッサと帰るよ! 下り列車、出発進行〜!


応接室


……屋敷の外、だれか来たみたいじゃなかった?

そーかぁ? ……あッ、さては毎年恒例のあの季節だな!? いっちょ追っ払ってくるか?

……いや、もういなくなったみたいだ。今年はずいぶんあっさりとしたものだったね。

なんだよマスター、ニンゲンが来なければ来ないで寂しそうじゃねーか。

……そ、そんなことはないけどさ……。

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