黒色の扉

……黒色の扉を開くと、扉の向こう側には闇が広がっていた。
カンカンカン、と耳障りな音が、何重にもなって響きわたっている。
どうやら踏切のようだが、線路も、電車も見えない。
しばらく待ってみたが、踏切の音が鳴り止むことはなかった。
あなたはその扉の先に行く気にはならず、そっと扉を閉じた。
まるで、だれかが見た悪夢のようだ。
ほかの扉を調べる
客室②を出る