部屋に入ると、背後で扉ががちゃりと閉まる。

広い書斎だった。わずかな灯りはテーブルランプによるものだ。
部屋の奥、壁を背にして置かれた机の前に、一人の男が座っていた。


ようこそ。……どうやら迷子のようだね。

此処には貴方の望む物は何も無いよ。……それとも私に会いに?

男が立ち上がり、あなたへと近づいてくる。
そして、あなたのうしろの扉を開けた。


……探し物なら、また別の時間においで。貴方の世界のルールに則るなら、「今日」以外のいつかに。その時は、貴方の来訪を歓迎しよう。

なぜだれもいないの?
部屋を出る