空は暗く、いまにも雨が降り出しそうだ。足を一歩踏み出すと、遠くで雷鳴が聞こえた。
彼が躊躇ちゅうちょしていると、目のまえの大きな屋敷の扉が開いた。



……どなたがお目見えかと思えば、あなたさまでしたか。

おかえりなさいませ。
あなたさまのご帰宅を心よりお待ちしておりました。

……だれだよ……、それにぼくの家じゃないし。どこだよ、ここ……

あなたさまのお名前は、増田さまでございます。

……ぼくの名前を聞いたんじゃない……、なんなんだこいつ……